HBS10 Debut!
ブックシェルフ型仙臺箪笥スピーカー HBS10 誕生!
仙台箪笥で培われた伝統技法を駆使し,誕生した仙臺箪笥スピーカーHBS10.
10cmフルレンジコーンが醸し出す,限りなくクリアで心地よいサウンドが,
リスナーを優しく包み込みます.
仙臺箪笥スピーカー HBS10開発の経緯
仙台箪笥は,2015年6月に経済産業大臣指定伝統的工芸品の指定を受けました.指定を受ける以前の2014年4月から,仙台箪笥を皆さまへより広くご紹介するための新たな提案を検討していたところ,仙台箪笥と制作技法が類似しているオーディオスピーカーに着目いたしました。スピーカーの製造技法は,ボックスの形態と仕上げに仙台箪笥の木地・指物技法,そして漆塗り仕上げに共通の技が用いられています.
この共通の技法を用いて新たな仙台箪笥の提案を図るために,市販のスピーカーキットでニス塗りと漆塗りの試作比較を行なったところ,ニス塗りに比べ漆塗りのスピーカーが音色が大きく変化しました.音色は,ピアノなどの音がよりクリアに聴こえ,鍵盤を叩く音や演奏者周辺のノイズなども聴き分けることができました.
この好結果を得て,私たちは仙臺箪笥スピーカーの本格開発を始動しました.
本体の塗装は,木目を美しく際立たせる木地呂塗り
仙台箪笥の特徴である美しい木目は,木地呂塗りという伝統の技法によって生み出されます.木地呂塗りは,30以上の工程を経て透明の漆を塗っていき,鏡のような光沢が出るように表面を仕上げます.そのため,下地処理から中塗り,そして仕上げに至るまで,すべての工程で手を抜くことができない,職人の技術力と手間のかかる独特の技法です.私たちは,この木地呂塗りにこだり,HBS10(HKBとHシリーズ)の塗装に採用しました.
スピーカー本体に,ケヤキ無垢材を採用
仙台箪笥で好んで使われる本ケヤキは,木目が力強くて美しいことから,古くから最良の家具材として使われてきました.杜の都仙台は美しいケヤキ並木のまちとして全国に知られ,市の木にも指定されています.HBS10シリーズは,私たちの拠点であり仙台箪笥発祥の地でもある地域性にこだわり,ケヤキの無垢材と木地呂塗の技術を用いて製作することといたしました.
仙臺箪笥スピーカーHBS10の音色
仙台箪笥の特徴である木地,塗り,錺金具の技術を応用して伝統技術を現代生活の中で活かしていきたい.そして,その良さを再認識していただきたい.それが,仙臺箪笥スピーカーHBS10開発の原動力となりました.木地は,ケヤキの木目の美しさと硬さを特性としてスピーカー本体へ応用化を図り,木目を活かした木地呂塗り,落ち着いた色合いと風格を現しています.
音色は,クリアでナチュラルな音となりクラシックからジャズ,コンピュータサウンドといった幅広いジャンルの音楽を魅力的に再現してくれます.とくに,1980~90年代の楽曲の再現性は抜群です.一度,その音色をお確かめいただければ,仙台箪笥で培った熟練の技が醸し出す独特の音色を感じていただけることができるでしょう.
仙臺箪笥スピーカーHBS10の特徴
①高さ260mm,奥行180mmのA4サイズよりも小さい本体は,本棚にぴったりと収まります.
②伝統的工芸品の指定を受けた技法をそっくり応用した,本格和風家具調の外観デザインで,インテリアとしても楽しめます.
③10cmフルレンジスピーカーによるクリアな高音域と,バスレフ型設計によるびやかな低音域が聴き疲れないちょうどよいバランス.
④バスレフ型設計によるのびやかな低音域で,厚みと深みのある豊かなサウンド.
⑤スピーカーボックスは,漆塗りによるハンドクラフト仕上げ.
⑥スピーカーグリルと本体には,伝統の意匠を施した錺金具.